環境省でも発表された湯治とうじといわれる温泉療法。2014年に改訂された温泉法では、効能部分に「アトピー性皮膚炎」と明記されるようになりました。

温泉の優れた効能を活かした温泉療法は、アトピー治療の中でも薬による副作用の影響を心配することなく、アトピー性皮膚炎にも高い効果が期待できる医学療法のひとつです。

温泉療法は人間が本来もっている自然治癒力を高める根治療法として、近年はとても注目されるようになりました。

今回はアトピーに効くと評判の温泉5か所をピックアップしてみます(50音順)

有馬温泉ありまおんせん(兵庫県)

有馬温泉日本書紀や古事記などにも記された日本三古湯の一つ。

関西の奥座敷とも称される有馬温泉は、鉄分を含んだ赤褐色の「金泉」と炭酸などを含む無色透明の「銀泉」があります。

トロリと濃厚な金泉に対し、サラサラとマイルドな湯ざわりの銀泉。

環境省が療養泉として指定する主成分中、単純性温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、放射能泉の7つの主成分を含む効能豊かな泉質は、アレルギー性皮膚炎などに効果的だといわれています。

アレルギー性の皮膚疾患に特効があるといわれる金泉は、海水の1.5倍から2倍の塩分濃度があり、殺菌力が高く、その塩分が肌に薄い皮膜を形成し体を芯から温め湯冷めしにくいのが特徴です。

一方の銀泉は、二酸化炭素泉と微量のラドンを含んだ放射能泉に分かれます。

酸味のある発泡性の二酸化炭素泉は、飲用すると食欲増進の効果があるとされ、放射能泉(ラドン泉)は呼吸器からのガスの吸入により、全身の組織へ到達し自然治癒力を高め新陳代謝の促進に効果的です。

草津温泉くさつおんせん(群馬県)

草津温泉古くから湯治場として栄える日本を代表する名湯。

万病に吉といわれる日本屈指の温泉として多くの方が訪れる草津温泉は、黄色ぶどう球菌を殺菌する効果が高いといわれ、多くのアトピー患者が訪れます。

強い酸性の温泉水と、成分に含まれるマンガンイオンとヨウ素の作用による強力な殺菌力が、アトピーの症状を改善する作用があるとされ、マンガンイオンがダメージを負った肌の回復力を高める効果があるともいわれております。

また草津温泉には、江戸時代から「時間湯じかんゆ」という独自の湯治法があります。

様々な症状に効能があるといわれていますが、時間湯では源泉近くから成分の濃いお湯を取り入れて入浴するだけでなく、蒸し、足湯等の組み合わせによって、リハビリや様々な体質改善に取り組んでいます。

継続しての湯治は、免疫系、自立神経系、内分泌系を介して様々な効能を表すといわれ、最近では花粉症、アトピー性皮膚炎、喘息、化学物質等への過剰症などのアレルギー体質などの特異体質改善にも力を入れています。

玉川温泉たまがわおんせん(秋田県)

玉川温泉ガンが治る温泉ともいわれた日本一の強酸性温泉。

塩酸を主成分とするpH1.2(日本で一番pHの数値が低い=酸性が強い)の強酸性泉が毎分9,000リットル湧出するという玉川温泉。ちなみにpH値が1.2というのは胃液よりも酸性度が高いそうです。

この大きな特徴の他に、微量のラジウム放射線が含まれている泉質は、酸性-含二酸化炭素・鉄(II)・アルミニウム-塩化物泉です。

ラジウムの蒸気を吸入することで、細胞や免疫機能の活性促進効果、老廃物(重金属等)を排出する作用や、自己治癒を促すホルミシス効果があるとされ、医学的にも注目を集めています。

地獄風呂ともいわれる施設内の源泉100%の浴槽は、皮膚に強烈な刺激があるので注意が必要になるなど、強酸性の温泉ということで他の温泉と違い様々な規制があります。

浴槽ごとに入り方が異なるなど、湯治の際には気を付ける必要がありそうですが、玉川温泉には看護師が常駐し、入浴指導や湯治相談が受けられる湯治相談室もあるので、長期の湯治も安心して行う事が出来そうです。

豊富温泉とよとみおんせん(北海道)

豊富温泉アトピーの聖地とも呼ばれる日本最北の温泉郷。

大正末期に石油を試掘を行っていた際に、高圧の天然ガスと共に温泉が噴出したことから開湯した温泉です。

別名「油風呂」とも呼ばれ、現在でも天然ガスと一緒に油が噴出しており、石油臭と強い塩分を含んでいるのが特徴で、油を含んでいながら飲用しても害がない世界的に見ても珍しい油分を含んだ泉質です。豊富温泉のような油を含んだ泉質は世界に二つといわれ、日本では唯一の希少な温泉です。

豊富温泉の泉質は、ナトリウム塩化物泉とナトリウム塩化物・炭酸水素源泉の2種類で、尋常性乾癬・アトピー性皮膚炎に対しては、皮膚の殺菌効果があるホウ酸が多いことや皮膚炎を鎮静化させる作用があるマグネシウムイオン濃度が高いこと、油分に含まれるタールが抗炎症作用を発揮すると考えられています。

美肌・消毒・炎症鎮静効果のある炭酸水素、メタケイ酸、メタホウ酸、マグネシウムなどが絶妙な配合割合で溶解しているといわれ、このようなことからアトピーにもっとも適したナトリウム塩化物泉系モール泉だといわれる皮膚科医お墨付きの温泉です。

弊社スキンケア商品“豊富温泉のめぐみ『肌うれし』”シリーズの主成分は、この豊富温泉の源泉から作られています。

豊富温泉についてはこちらの記事『豊富温泉 アトピーを治す湯治』や『乾癬に効く温泉 とよとみ温泉』でも詳しく紹介しておりますので是非参考にしてみて下さい。

花山温泉はなやまおんせん(和歌山県)

花山温泉奇跡のお湯とも呼ばれる関西最強の高圧炭酸泉が特徴。

花山温泉は日本でも最も濃い温泉のひとつとして、泉質はナトリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄分などが豊富に含まれた炭酸水素塩泉です。

炭酸泉は皮膚から炭酸を吸収して、血流を促進させる働きがあり、それによって新陳代謝が高まり、肌の回復が促されるといわれています。

高濃度で豊富な成分がアトピーなどに効果があるとされ、また飲泉もあるので入浴だけでなく身体の中から効果を実感する事も出来ます。

高濃度の炭酸泉であることから、お湯を手ですくうと炭酸ガスの気泡を見る事が出来ます。

花山温泉の歴史はとても古く、延歴22年(803年)に起源があるという温泉です。

一時は源泉が涸れてしまった時期もあったそうですが、昭和40年に調査を行ったところ温泉湧出の可能性が確認され、昭和43年より地下501mから炭酸泉が自噴する温泉として再び歴史を刻むことになります。

源泉は無色透明ですが、空気に触れることで酸化現象が生じて赤色になっていきます。

温泉の旅でリフレッシュ

今後ますます注目されるであろう温泉療法は、優れた温泉の効能によって治療が困難とされるアトピー性皮膚炎などの慢性疾患にも高い効果が期待される医学療法です。

また、入浴は肌への影響が一番大きい生活習慣です。温泉療法は本来人間が持っている『自然治癒力』を高めて治す根治療法といわれ、近年では湯治をすすめるお医者さんが増えています。

今回ご紹介した温泉以外にも、アトピーを含む肌トラブルにいいとされる温泉はまだまだ全国各地にあります。

じっくり時間をかけての湯治はなかなか難しいかもしれませんが、旅行がてら温泉地へ行って心身ともにリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した名湯5カ所の温泉の素はこちら

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