アトピー肌にもおすすめ 馬油の効果肌に優しく高い保湿効果でさまざまな肌トラブルに効果があるといわれる馬油(バーユ、またはマーユ)。赤ちゃんからお年寄りまで、幅広い年齢層にスキンケア用品として親しまれています。

馬油の歴史は古く、中国では5~6世紀頃には使用されていたといわれ、万能薬として火傷や切り傷などの皮膚治療に用いられていたようです。

現代では馬油の高い保湿効果が注目されて、アトピーのような敏感肌や乾燥肌の方のスキンケアにも馬油が愛用されているようです。

そこで今回は馬油の特徴や、アトピーのような敏感肌にはどのような効果が期待できるのか、またどのような馬油がおすすめなのかを調べてみました。

アトピー肌に馬油はどのような効果があるのか

アトピー性皮膚炎にとって馬油は、主に『抗菌効果』・『活性酸素除去効果』・『血行促進効果』の3つの効果が期待できるといわれています。

馬油は人の脂質に近いという特徴があり、人の体温で融解するので肌に足りない皮脂の代わりとなって角質層にまで浸透します。

馬油が真皮と皮下組織に浸透して活性酸素などの生成を抑えたり、アトピーの原因の一つとされる黄色ブドウ球菌を死滅させる抗菌効果が期待されます。

また、馬油には『リノレン酸』という成分が多く含まれているのが大きな特徴です。リノレン酸は不飽和脂肪酸の一つで血行促進効果があり、炎症を鎮める効果も期待できます。

肌表面は馬油の油膜で肌のバリア機能が高まり、外部の刺激から肌を守ってくれます。

アトピーには2種類の保湿が必要

アトピー肌にもおすすめ 馬油の効果アトピーは保湿によるスキンケアで肌の乾燥を防ぎ、皮膚のバリア機能を低下させないことが大事です。

健康な肌というのは水分と油分のバランスが保たれていますが、アトピー肌は極度の乾燥状態となっていることが多く、肌のバリア機能が低下して乾燥などによる大きなダメージを受けています。

アトピーに必要な保湿には、『肌の水分量を保つための保湿』と『肌の表面を保護するバリア機能としての保湿』が必要と考えられています。

馬油は肌の表面と肌内部の両方に作用するので、アトピー肌の保湿にはとても有効で効果が期待できそうです。

アトピーにおすすめの馬油は?

アトピーにおすすめの馬油は?単に馬油とは言っても、さまざまな種類の馬油が市販されていますが、アトピー肌にはどのような馬油がおすすめなのでしょうか。

馬油は大きく分けて液状のタイプとクリームタイプのものに分かれますが、馬油の熟成工程で分離することによって、それぞれのタイプに分けられているようです。

熟成工程で常温で液体になる上層の部分が液状タイプの馬油になり、個体になる下層の部分はクリームタイプの馬油になります。

どちらのタイプの馬油も効果や効能については特に変わらないようなので、どちらのタイプがアトピー肌に良いということはなさそうです。

ここで注意したいのが、液状のタイプやクリームタイプということではなく、アトピー肌にはなるべく不純物が少ない高純度の馬油がおすすめです。

アトピー性皮膚炎はアレルギー性皮膚炎の1つに数えられ、何らかのアレルゲンに肌が過敏に反応して湿疹性の炎症を繰り返すと考えられています。

馬油に含まれるわずかな不純物がアトピー性皮膚炎の悪化の原因になってしまうかもしれません。また、純度の低い馬油は酸化防止剤などの添加物も多く含まれている傾向があるので、何らかの肌トラブルを誘発する恐れもあります。

アトピー体質のような敏感肌の方には、馬油本来の効果を実感するという意味でも、なるべく高純度の馬油がおすすめです。

その上で用途によって液状タイプのものとクリームタイプのものを使い分けると良いと思います。

ちなみに馬油の熟成工程で、上層の液体にも下層の個体にもなる中間層の馬油は、シャンプーなどの加工用として使用されるのだそうです。

Point

アトピーなどの敏感肌には、なるべく高純度の馬油がおすすめ。

アトピー肌には馬油とワセリンのどちらが効果的?

アトピー肌には馬油とワセリンのどちらが効果的?馬油と同様に、低刺激で安全性が高い保湿剤としてはワセリンが有名です。

ワセリンはアトピー性皮膚炎の治療で処方されることでも知られていますが、馬油とワセリンでは肌への作用が異なります。

保湿剤ということで誤解されがちですが、あくまでもワセリンは皮膚に水分を与えるものではなく、皮膚の表面に油の膜を作って皮膚の水分が蒸発しないようにして保湿効果を得ます。

簡単にいうとワセリンは皮膚に吸収されません。それに対して馬油は皮膚の表面に油膜を作るだけではなく、肌内部の角質層にまで浸透して保湿力を発揮します。

この点が馬油とワセリンの大きな違いといえるでしょう。

先述したように、馬油に含まれるさまざまな有効成分が、肌に不足している皮脂に代わって肌内部に浸透して、新陳代謝を促進したり抗炎症作用が期待できるといわれています。

肌内部に浸透して保湿効果を得るというのは、ワセリンにはない馬油ならではの保湿効果と言えますが、アトピー性皮膚炎の症状やアトピー発症の要因は人によって異なります。

従って馬油とワセリンのどちらがアトピーに効果的かというのは、一概には言えないでしょう。

ワセリンについてはこちらの記事『アトピー性皮膚炎 ワセリンの効果』で詳しく紹介しておりますので、興味のある方は是非ご参考にしてみて下さい。

アトピー肌への保湿剤として馬油とワセリンを使用する場合のメリットとデメリットを簡単に比較してみましょう。

馬油のメリット
  • 肌の表面だけではなく肌内部にまで浸透して保湿効果を得る
  • 馬油に含まれる成分が肌内部の炎症を鎮めたり新陳代謝を促進する効果が期待できる
馬油のデメリット
  • 肌内部に浸透するのでワセリンに比べて刺激が出る可能性が高い
ワセリンのメリット
  • 被覆性が高くて皮膚の保護作用や皮膚柔軟作用に優れている
  • 肌内部には浸透しないので肌への刺激はほとんどない
ワセリンのデメリット
  • ベタベタする使用感や洗い流すのがたいへん

馬油でアトピーが悪化する?

馬油に限ったことではないですが、人によって保湿剤が肌に合わないというのは避けられないことです。

普通の乾燥肌に比べてアトピーのような敏感肌の場合、馬油は肌との相性もハッキリ出やすい保湿剤だといえるかもしれません。

馬油は肌内部に浸透するので、アトピーのような敏感肌は刺激を感じたり、人によっては肌に合わず、アトピーが悪化する恐れもあるでしょう。

基本的に保湿剤は、薬のような強い効果を期待するものではありません。アトピーの症状が慢性化していたり、重症化しているようなときは、お医者さんに相談して、適切に使用するようにしましょう。

まとめ

肌の表面だけではなく、肌の内部にまで浸透して保湿効果を得られるというのは、馬油の大きなメリットといえそうです。

その反面、肌との相性という意味では、肌に合う合わないがハッキリと分かれる保湿剤かもしれません。

最後に馬油の特徴と主な効果をまとめておきます。

馬油の特徴と主な効果
  • 主に『抗菌効果』・『活性酸素除去効果』・『血行促進効果』の効果が期待できる
  • 肌の表面と肌内部の両方で保湿力を発揮する
  • アトピー肌にはなるべく高純度の馬油がおすすめ
  • 不飽和脂肪酸の一つであるリノレン酸という成分が含まれている